21世紀の現在、人類は科学技術の急激な発展によってもたらされた物質的豊かさを享受する一方で、自然破壊、人口爆発、貧困と格差、精神的・道徳的荒廃などの危機的な問題に直面しています。
1959年、L・H場光子友乃会*を設立した岡田光玉師 (宗教法人 崇教真光初代教え主)は、物質偏重の現代文明がもたらす危機を予見し、人類は“自然を開発して物質的豊かさを希求する生き方”から“霊的なものを重視する生き方”へ転換しなくてはならないと訴えました。そして、本来不可分であるべき「精神と物質を十字に結ぶ」という考えを確立することによって、対立・分裂を超えた融和的・統合的かつ包括的な新しい文明を創造し、人類の恒久平和を実現するという理念を提唱しました。それを現実のものとするために、十字に結んだ文明の原理を確立し、学術的に広げていく総合研究の場が必要であるとして、「十字の広場」と呼んだのです。
陽光文明研究所は岡田恵珠師(陽光文明研究所 初代総教)によって、この「十字の広場」を実現するために1985年に設立された組織です。今日の危機的諸問題を解決するには、人種・国境・宗教・思想等の違いを超えたさまざまな人が英知を結集し、新しい原理による解決策を見つけ出していかねばなりません。陽光文明研究所は、独自の学術研究と国際会議の開催などを通して「十字の広場」の役割を果たしながら、新文明の創造と人類の恒久平和実現のために活動しています。
注* L・H陽光子友乃会は、高い精神性にもとづいた真の幸せを謳歌する、教しい文明を創ろうと活動する人々の集まりです。
陽光文明研究所は、人類の危機を招いた根本にある諸問題を提起し研究するとともに、十字文明の原理を具体的な提案や形にするための研究に取り組んでいます。
陽光文明研究所は各研究領域について独自の研究班をもつだけでなく、国際会議、シンポジウム、セミナーなどを開催し、国内外の有識者が最新の学術的成果にもとづいて自由に議論する場を提供しています。これらの結果は研究レポートや議事録、あるいは専門書として出版されています。
陽光文明研究所は現在、崇教真光の一組織として活動しています。しかし、独自の規定を設け、二代総裁岡田光央師のもと、理事会において活動の方向・方針を決めています。また、評議員会からの助言も受けています。研究所は理事会の方針にしたがって、所長・副所長と数人の常任スタッフが有志のボランティア・スタッフと共に活動しています。具体的な活動はその目的にしたがって必要な組織を編成し、実行しています。
研究所は個人の信条・信仰は一切問いません。研究所の趣旨に賛同される方なら誰でも共に活動していただける組織です。
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